【獣医師解説】愛犬との旅行での持ち物リストをご紹介!よくある体調トラブル&対処法や気をつけたいマナーも

【獣医師解説】愛犬との旅行での持ち物リストをご紹介!よくある体調トラブル&対処法や気をつけたいマナーも

【この記事はこんな人におすすめ】

  • 愛犬と一緒に旅行を計画している方
  • 移動中や宿泊先でのペットマナーが心配な方
  • 旅行中の体調管理や持ち物リストを知りたい方
  • 旅行をもっと安心・快適に楽しみたい方犬や猫の熱中症対策を冷房だけに頼っている方

 


獣医師 渡邉 史恩

このコラムの執筆者
Polsris Vet 代表
獣医師 渡邉 史恩
全国の動物病院で出張手術や専門診療のサポートサービスを展開。日々の現場で感じる「本当に必要なケア」の目線から、ペットとご家族の安心につながる情報をお届けしています。


 

🔖 目次
  1. はじめに
  2. 気をつけたい体調トラブルと対処法
  3. トラブルを防ぐ移動・宿泊のポイント
  4. 持ち物チェックリスト
  5. 出発前に必ず健康チェックを
  6. まとめ

1. はじめに

愛犬との旅行は、一緒に自然を楽しんだり、写真を撮ったり、初めての場所を歩いたり――家族みんなにとって特別な思い出づくりの時間ですよね。

でも、旅行は愛犬にとって非日常の連続。普段と違う環境や刺激で、「車酔いで吐いてしまった」「慣れない環境でごはんを食べなくなった」「鳴き声が止まらず、他の宿泊客に気を遣った」など、体調を崩したり、移動中・宿泊先で思わぬ行動をとってしまった、といったトラブルも...

この記事では、獣医師の視点から、愛犬の体調管理旅先でのマナー必要な持ち物について、分かりやすく解説いたします!旅行経験のある方も、初めての方も、安心して旅を楽しむための参考にぜひご活用ください。

 

2. 気をつけたい体調トラブルと対処法

■ 気温や環境の変化による疲労

普段とは違う温度、湿度、におい、周囲の人や動物などに、愛犬はとても敏感に反応し、ストレスに感じることがあります。
具体的な症状として、特に長距離の移動後や宿泊先で、急に元気がなくなったり、下痢や食欲不振などを起こすこともあります。

[ケアのポイント]
・愛犬の様子をよく観察し、少しでも「普段と違う」と感じたら、無理をさせずに休ませる

■ 移動中の乗り物酔い

移動中に起こりやすいトラブルの一つが「乗り物酔い」です。
普段は元気な犬でも、車の揺れやにおい、緊張から酔ってしまうことがあります。

【乗り物酔いのサイン】
よだれが多くなる
・小刻みに震える
・嘔吐

[ケアのポイント]
・出発前の食事は少量に(満腹・空腹どちらも避ける)
・できるだけ短時間の移動でこまめに休憩を取る
・愛犬が酔いやすい場合は、事前に動物病院で酔い止めの相談

脱水トイレ問題

移動が続くと水を飲む機会が減ってしまい、脱水や尿トラブルのリスクが高まります。
また、慣れない場所ではトイレを我慢したり、失敗してしまう場合もあります。

[ケアのポイント]
・こまめに休憩をとって水を与える
・移動中も給水ボトルを用意しておく
・休憩時には必ずトイレの機会を与える
・トイレに失敗しても叱らない  

帰宅後に体調を崩すことも

環境の変化や疲れがじわじわと表れてくることもあり、旅行から帰宅した後に体調を崩してしまうこともあります。

【よく見られる症状】
・下痢や嘔吐
・ごはんを食べない
・寝てばかりで元気がない

[ケアのポイント]
・ゆっくり休ませて、普段の生活リズムに戻す
・1~2日で改善せず症状が続く場合は、動物病院を受診

■ 早めの受診を

症状が軽く見えても、いつもと様子が違う、食欲がない、吐いた、下痢が続いている――そんなときは、早めに動物病院に相談しましょう。 
「もう少し様子を見ようかな…」と悩むより、「診てもらっておいてよかった」と思えるケースの方が圧倒的に多いものです。 

 

3. トラブルを防ぐ移動・宿泊のポイント

■ 安全第一!移動中の注意点

1. 車での移動

車での移動中に膝の上に乗せたり、車内を自由に歩かせたりするのは、急ブレーキや事故の際に大きなケガにつながる恐れがあり、非常に危険です。

【安全に移動するために】
・キャリーやドライブボックス、ペット用シートベルトでしっかり固定
・車内の温度や直射日光に注意
こまめに休憩を取り、水分補給・トイレの時間を確保

また、高速道路のサービスエリアではドッグランを併設している場所も増えています。
車内でじっとしていたストレスの解消になりますので、ぜひ活用しましょう。

2. 公共交通機関での移動

電車や飛行機など公共交通機関を利用する場合は、事前にペット同伴のルールを確認しておくことが大切です。
多くの場合、キャリーケースに入れた状態での同伴が義務付けられていますので、普段からキャリーに慣らしておくと安心です。

 

■ 周囲に配慮を 宿泊先での基本マナー

ペット可の宿泊施設は年々増えていますが、他の宿泊客と一緒に利用する場所であることを忘れてはいけません。
ルールを守り、周囲への配慮を忘れないことが、楽しい滞在につながります。

【チェックイン前に確認したいこと】
・ペット用の宿泊規約(提出書類、同伴ルールなど)
・ワクチン接種証明書の提出が必要かどうか
・寝具や備品の使用ルール(犬をベッドに乗せてOKかなど)

【宿泊中のマナー】
・無駄吠えや飛びつきなど、他の宿泊客への迷惑行為を避ける
・廊下やロビーではリードを短く持つ(抱っこが必須の施設も)
・トイレの失敗に備えて、マナーパンツやシーツを使用する

特に、夜間の鳴き声はトラブルの原因になりやすいため、あらかじめ愛犬が落ち着いて休めるよう、いつものベッドやおもちゃを持参しておきましょう。
また、チェックアウト前には、「におい」「毛の散乱」「汚れ」などがないかを必ず確認しましょう。
施設によっては、粗相や備品の破損に対してクリーニングや修繕費用が請求されることもあるため、マナーを守って気持ちよく過ごしましょう。

 

4. 持ち物チェックリスト

愛犬との旅行では、「普段と同じように過ごせるかどうか」がとても重要です。
以下のチェックリストを参考に、事前にしっかり準備しておきましょう。

■ 基本の持ち物

1. リード・首輪(迷子札付き)

必ず、名前・連絡先がついた迷子札や鑑札を装着しておきましょう。移動中や万が一の迷子対策にもなります。目的地やアクティビティの予定に合わせて、水遊び用の長いリードや肩掛けのリードなど予備のリードも持っていくと良いです。

2. キャリーケース・クレート

移動中の安全確保に。入り慣れていない場合は、旅行前に少しずつ練習をしておきましょう。

3.トイレ用品

宿泊先や移動中に安心して使えるよう、使い慣れたものを持参しましょう。トイレシートマナーポーチゴミ袋マナーパンツまたはマナーベルトなどを準備しておきましょう。また、万が一に備えて少し多めに持っていくことをおすすめします。

4. お水・給水ボトル

こまめな水分補給に。飲み慣れた水の方が飲みやすい犬もいます。

5. いつものフード・おやつ

急なフード変更は消化不良の原因になることも。普段食べているものを忘れずに持参しましょう。食器なども持参することをおすすめします。

■ あると安心!サポートアイテム

6. 常用薬・サプリメント

持病がある場合はもちろん、万が一に備えて下痢止めや酔い止めを用意しておくと安心です。

7. タオル・ウェットティッシュ・消臭スプレー

汚れたときのケアに。食後の口元ふきや肉球ケアにも役立ちます。

8. お気に入りのベッドやおもちゃ

慣れない環境でもリラックスしやすくなります。匂いのついた毛布なども◎。

9. ワクチン接種証明書・狂犬病予防接種証明書

宿泊施設で提出を求められることがあります。コピーもあると便利です。

10. 動物病院の連絡先メモ

緊急時に落ち着いて対応できるよう、かかりつけの動物病院や旅行先周辺の動物病院をリストアップし、連絡先や所在地を控えておきましょう。

11. ペット保険証・番号控え

加入している方は、提示が必要になることもあるので忘れずに持参しましょう。

12. 季節ごとのケア用品

暑さ対策(保冷グッズ、冷感マット)、寒さ対策(ブランケット、服)も季節に応じて用意しましょう。

「これは現地で買えるから」と思っていても、ペット用品は地域によって手に入りにくいこともあります。できるだけ普段使っているものを持って行き、「いつも通り」が旅行中の安心につながります。

 

5. 出発前に必ず健康チェックを

旅行前には、かかりつけの動物病院で健康状態を診てもらうことをおすすめします。
持病があったり高齢の場合はもちろん、普段元気な様子でも不調が隠れている場合もあります。

■ 動物病院で確認しておきたいこと

・ワクチン接種が最新か
・ノミ・ダニ・フィラリアなどの予防はできているか
・体調や常用薬の調整
・車酔いなど、不安なことについての相談

特に注意したいのが「ワクチン接種証明書」の扱いです。
動物病院では抗体価などを基に、混合ワクチンは「3年に1回で十分」とされる場合もありますが、ペットホテルや宿泊施設では「1年以内の接種証明書」が必要とされることが少なくありません。

施設のルールは、医療的な判断とは別に「利用条件」として独自に定められているため、たとえ抗体があっても証明書の有効期限が過ぎていると入場できないケースがあります。利用予定の施設のルールを必ず確認し、少しでも不明点がある場合は、事前に施設へ問い合わせておきましょう。

 

6. まとめ

愛犬との旅行は、日常を離れて過ごすかけがえのない時間であると同時に、普段と違う環境での負担やリスクも存在します。
出発前のちょっとした準備と心がけが、旅行の満足度をぐんと高めてくれます。

・体調をしっかり整えること
・移動や宿泊時のマナーを守ること
・必要な持ち物をしっかり準備すること

どれも難しいことではありませんが、「やっておいてよかった」と感じられるものばかりです。もし不安があるときは、気軽にかかりつけの動物病院に相談しましょう。

愛犬との旅が、思い出いっぱいの素敵な時間になりますように!

 


 

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